#026 「頭が良い」とは
「頭がよい」というのは
単に、とても多くの時間と汗を費やしたので、
難なくやっているようにみえるまでになった
ということを言い換えているに過ぎない。
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彼が教えてくれたことのなかに、頭の回転が速くなければ
理解できないことなどひとつもなかったということです。
彼のことを知るにつけ分かったことは、彼の知性と実績のほとんどは、
まさに勉強と鍛錬によってもたらされているということでした。
そして、必要に応じて学んで訓練をした知性の道具や数学の道具を
蓄積した結果として、彼の大きな道具箱があるのだと知りました。
彼はそれらの道具をいくつか見せてくれましたが、
私にとっての本当の収穫は、自分独自の道具をどうやって探して、
つくって、改良するかという方法を理解したことでした。
私は、彼のずば抜けた能力と張り合えるようには一生なれないだろうと思うと同時に、その原因がなんだかも分かっていました。
私と彼を比較すれば、私は信念に欠如しており、彼は信念にあふれている
ということです。遺伝子の偶然などということではなく。
「頭がいい」ことが成績の良し悪しを決めるのだと言って
自分自身を欺くのは簡単なことです。とても多くの場合で、
これはあり得るなかで最も安易な説明です。なぜなら、
これを認めれば努力をする必要もありませんし、自分の失敗を
ただちに正当化してくれるからです。
(おもしろい事実:SATの成績と最も相関の高い変数は
SATのために費やした勉強時間です。)