#015【経営学】両利きの経営
知の探索と知の深化について、高次元でバランスを取る経営
内容的・地理的・時間的に遠いところから得た知を自分の既存知と組み合わせる、知の探索が必須
イノベーションの源泉は、既存知と別の既存知の、新しい組み合わせにある
知の範囲を広げるために、知の探索が必要。だが、手間とコストがかかる割に、収益に結びつくか不確実で敬遠されがちになります
コンピテンシートラップ
知の深化への傾斜は短期的な効率性には良いですが、結果として中長期的なイノベーションが停滞することになってしまいます
それではどのような組織体制であれば
知の深化を継続しながらも、知の探索を推し進められるでしょうか??
◆両利きの組織
新しい事業を探求する部署には、「独立性」と「統合と交流」の2点が必要とのハーバード・ビジネス・レビューに記載があります
①その事業に必要な機能(開発・生産・営業)を全て持たせて「独立性」を保たせること
②担当役員レベルで、孤立させずに既存事業が互いに知見や資源を活用し合えるよう「統合と交流」を促すこと
新規事業部署にはなるべく「知の探索」を好きなようにさせて、「知の深化」は上層部で既存事業分野との融合を図ることで実現すべきということです
◆両利きのCEO
両利きの経営実現のために必要なリーダーシップは、3点あります
①自社のビジネスドメインを限定せず、多様な可能性を探索できる広い企業アイディンティティーを持つこと
②「知の探索」部門と「知の深化」部門の予算対立のバランスは経営者自身がとる
③「知の探索」部門と「知の深化」部門の間で異なるルール・評価基準をとることを厭わないこと
コンピテンシー・トラップを打破するには、経営者には両利きの組織体制とリーダーシップが求められています
個人には、知の探索に出ることが必要だと考えます。
参考文献
ハーバード・ビジネスレビュー